寄生虫

犬毛包虫症(イヌニキビダニ症、アカラス症)
毛包にイヌニキビダニが増加して寄生する寄生虫性皮膚疾患です。健康な状態であっても少数は寄生しており無症状であることが一般的ですが、免疫力が落ちると増殖し、痒みを伴う皮膚症状をおこします。

疥癬

ヒゼンダニが寄生することによって、強い痒みを伴う寄生虫性の皮膚病です。

猫の毛包虫症

ニキビダニが皮膚で増加することによって起こる皮膚病です。局所的症状と全身的症状の場合があります。

真菌

皮膚糸状菌症

皮膚や毛、爪などに真菌(カビ)が感染することによって起こる皮膚病です。症状があまりでないこともありますが、進行すると全身の脱毛、皮下の肉芽腫、痒みなどがおこります。 

マラセチア皮膚炎

マラセチアはカビ(真菌)の一種で、湿度や脂質を好む環境ができたり、抵抗力が落ちていたりすると増殖していきます。外耳炎の原因の一つです。強い痒みや痛みを伴います。 

カンジタ症

カンジダ属の真菌による皮膚疾患です。動物の外耳道や鼻腔、口腔、消化器、肛門、皮膚にも存在していますが、通常は病気を起こすことはありません。免疫力が低下した場合や、抗菌薬の長期投与により細菌が死滅し、真菌のみが生き残った場合、異常な増殖を示し、皮膚に炎症を起こします。 

クリプトコッカス症

クリプトコッカスという真菌の感染によって発症する病気です。免疫力が弱まっていると発症しやすくなります。猫や犬や人にも感染する人獣共通感染症です。くしゃみや粘液膿性の鼻汁、血の混じった鼻汁など呼吸器系の症状や、元気消失、食欲の低下や、痙攣などといった様々な症状が見られます。

免疫介在性

全身性エリテマトーデス

全身にできる自己免疫性の皮膚疾患で、脱毛・紅斑・潰瘍・痂皮形成などが見られます。

落葉状天疱瘡

紅斑・脱毛、カヒなどをともなう自己免疫性の皮膚病です。全身で発症がみられる痒みを伴う自己免疫性皮膚疾患です。

尋常性天疱瘡

皮膚やロ腔内粘膜にできる小水疱性、および潰瘍性病変をいいます。最初は小水疱ですが、潰れると潰瘍に発展し、発熱・食欲不振などを引き起こします。 自己免疫性皮膚疾患です。

犬ブドウ膜皮膚症候群

眼、皮膚、毛の異常がみられる免疫性の病気です。一般的には眼の症状が皮膚よりも先に出ることが多いようです。

無菌性結節性皮下脂肪織炎

皮下脂肪に様々な理由によって炎症がおこることにより発症する免疫性の皮膚病です。ダックスフンドに多く見られます。

特発性耳介血管炎

耳介の周辺部におこります。ダックスフンドに多くみられます。脱毛や皮膚の黒い変色・壊死、潰瘍などが症状としてみられます。